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by twister203
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清朝陶磁器のお話 3  本当のゴージャス

清朝陶磁器のお話 3  本当のゴージャス_e0084071_11332093.jpg ご承知の通り清朝は中国史上最後の王朝です。漢民族の王朝ではありませんが、漢文化の集大成の時代と言われています。陶磁器に関しても過去2000年のあらゆる技法の集大成のように思えます。
 色絵付けの技法が生まれたのは明時代(14―17世紀)ですが、この頃の絵付けはよく言えば大らか、悪く言えば少々乱れています。もっとも日本の茶人たちは垢抜けしない、素朴なところに美を見出していたようですが。

 清朝の乾隆帝時代は帝政最盛期で陶磁器もこの頃の作品が最高です。以前に中国陶磁器は威圧的とお話をしたことがありますが、まさしく皇帝の権威の象徴、そのパワーをこれぞとばかりに放っており、本当のゴージャスというものを感じさせられます。
 ヨーロッパの各王室御用達の食器はエレガントで私も好きです。それでも中国磁器の名品に接したとき、「やはり中国磁器は別格!」と思わざるを得ません。

 乾隆帝後期に有名な「白蓮教徒の乱」が起こり、帝政権力の衰退と共に磁器の技術も低下して行きました。
 沈む前の太陽のごとく清朝が中国史最後の王朝にふさわしく最高の輝きを見せたように、清朝陶磁器も最後のきらめきを見せたのでしょうか・・・

by twister203 | 2006-12-08 01:26 | アジア文化紹介